「まあ、いいさ、期待なんかしなくても。俺がお前に、色々、見せてやるから」
そんな力の強い言葉をどこかで聞いたことがある気がした。
そう、ラッキーをくれた時だ。
「俺はこいつら持ってく。親になんか口出させねぇ!」
そう断言した力がどんなに頼もしく思えたか。
そんな力と今ここでこうして一緒にいられることが、佑人は何だか不思議な気がした。
穏やかな静かな夜がしばらく言葉もなく流れていく。
テレビの画面が報道番組に変わった時、十時を過ぎていることに気づいた佑人は立ち上がった。
「じゃ、俺、そろそろ帰るよ。今夜も勉強するんだろ?」
食べ散らしたものを片付けようとする佑人の腕を力は掴んだ。
「ちょっと待て」
「何?」
すると力は立ち上がり、佑人の腕を掴んだままベッドへと歩いていく。
「力? 何?」
ベッドに放り出された佑人は、セーターを脱ぎ捨てる力を見上げて、「え……」と目を見張る。
と思うや次にはのしかかってきた力にベッドに縫い付けられていた。
「ちょ……力……! 何すんだよ!」
「お前、何のために呼び出したと思ってんだ? 今日は二人でエロいことする日だろ?」
「バカ言ってんな! 誰が決めたんだ、そんな……っ! えっ、ちか……らっ!」
佑人の腰に乗っかった力は、その両腕をひとまとめにして佑人のセーターも脱がせてしまう。
「やるときはやらなきゃって、さっき言っただろ」
「待て、待て! 俺、全然、そういうの、経験ないし!」
「これから経験すんだろ」
「わっ、だから、心の準備もできてないし」
スルリとベルトも引き抜かれチノパンを引き下ろされようという段になって、さすがに佑人はジタバタと抗い始めた。
「今、準備しろよ」
「や、だから、シャワーも浴びてないし」
「俺もまだだ」
喉元に食らいつかれて佑人は思わずはっと息を呑む。
「……って、俺って、そういう対象?」
「今さら何ぬかしてんだ」
「待って……俺、男だし……」
「だから何だ? イチイチうるせえやつだな。いい加減、限界なんだ、黙ってやらせろ!」
噛みつくようなキスを露わになった肌に幾度も受けながら、佑人は反射的に抗うのだが、その度に身体の奥から得体の知れない熱いものが身体中を駆け回り、深い口づけが襲ってきた時には血液が一気に逆流するのを感じていた。
その間にも大きな力の手が佑人の下半身を弄び、勝手に反応し始めるのをどうにも抑えられなくなる。
「やっ……力…」
その手を離そうと伸ばした指は逆に掴まれ、次には生暖かいものに包まれたかと思ったそれは力の唇に含まれている。
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