あまり目立ちたくないと思っていたのとは裏腹に、球技大会ではやはり準優勝をもぎ取ったサッカーチームの力に負けず劣らず、テニスを選んだがために、この学校ではあまりテニス部が強くなかったために、思いもよらず勝ってしまって佑人まで話題の人になってしまったのだが。
それからもずっとこの仲間でいられたお蔭で、佑人にとってこの半年間は忘れられないものになった。
だから、もし力の傍らというポジションを失うことになったとしても割り切るしかないのだ。
大切な仲間であることは変わりないのだから。
心の中でそう呟くとキリキリと胸が軋むばかりだった。
高校二学期の期末試験が終わる頃になると巷ではクリスマスに便乗したセールや売り出しなども一緒になって一層賑わいでくる。
日本ではクリスマスはどちらかというと恋人たちの特別な日というアニバサリー的なものが重要視されていて、期末試験の真っ最中であろうと、女の子たちの関心はそこに向いているわけである。
女の子だけではない、男子にとっても当然、彼女との特別な日を前にそわつく時期でもあるし、彼女がいない場合は合コンに精を出す輩も増えてくる。
だが佑人にとってのクリスマスは家族と過ごすのがクリスマスだったし、ディズニーアニメのミッキーのように、ラッキーと一緒に居間でクリスマスツリーを飾ったりする、そんな時間が好きだった。
「クリスマスカード?」
佑人が書いているカードにちらっと眼をやって、坂本が尋ねた。
力が夏から通い始めた塾がある日は、勝手に坂本が佑人と英語の日、などと決めていて、学校帰り、ここマックに寄るか、カフェ・リリィでまったりとするかどちらかだった。
「今年、送るの遅くなっちゃって」
ボストンの友達宛にクリスマスカードは毎年送っている。
「ほんとは一人誕生日が重なってる友達にはちょっとしたプレゼントを贈ってるんだけど、今年、まだ何にするか決めてなくて」
一緒に帰れる時は力と同じ電車で帰るし、土日のうちどちらかを力の部屋で過ごすことが多くなって、ついデパートに出向くことを後回しにしてしまった。
力の部屋で過ごすといっても、大概勉強して終わってしまうのだが、それでも夕方はたまにタローやラッキーと一緒に散歩に行ったりもする。
前はラッキーと二人だけで星を見ながら歩いていたその時間を力やタローと共有する、佑人はそんな時間がとても好きだった。
ただ、受験が迫ってきたせいで力は土曜日も塾に行くようになり、週末はここ二週間会っていないし、ゆっくり夜の散歩という気分でもないのだろう。
昼休みも学食で啓太や坂本らが騒いでいても、黙っていると思ったら力は寝ていたりするし。
「家族へのプレゼントも、何をあげようかまだ迷ってるんだ」
「力には決めたわけ?」
「え……」
佑人は言葉に詰まる。
本当はどうしようかと一番迷っていたのだが、それこそ何をあげたらいいかさっぱりわからない。
「それが、何がいいのかわからなくて」
いろいろあれやこれや考えていると、それこそ頭がグルグルしてくるばかりだ。
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