恋ってウソだろ?!22

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「俺が怖い?」
「…え……」
 声が掠れて出てこない佐々木の唇の傍で、トモが小さく笑う。
 ドクドクと大きく脈打つ心臓の音に佐々木は身体中が支配されるような気がした。
「怖くないって。あなたを傷つけるようなことはしないし。ちょっとストーカーっぽいと思ってるかもしれないけど」
 トモの唇が佐々木の首筋の辺りを這う。
「望んできたんじゃないかもしれないけど……」
 トモが耳元で囁く。
「一番欲しいものが手に入らない、空っぽの心がさ、お互い少しばかり癒された気がしたでしょう? 夕べ」
 獰猛な光を湛えたその眼差しは熱くて、佐々木は逆に魅入られていく。
「だからあなたも逃げなかったし……俺は、少しばかりじゃなくなって、もう、限界」
 唇が重なった途端、スイッチが入ってしまった。
 トモの指が少し触れただけで佐々木の身体は発熱した。
 トモは佐々木のうなじに唇を当てながら、はだけたバスローブを無造作に取り除けた。
 胸の辺りから下へと入念に愛撫を施すトモの指と唇に、佐々木は身体を撓らせる。
 昨日ほど酔ってはいないせいで、トモの唇が佐々木を含んだのが生々しく、一瞬激しい羞恥を覚えたものの、かっと身体の芯に火がついたように追い上げられ、意志ではどうにもならない熱い吐息を漏らした。
 乱れた息を整える間もなく猛る男を押し付けられ、受け入れる時には身体が壊れてしまうのではとさえ思った佐々木だが、幾度も穿たれる度に甘い痛みを覚え、揺さぶられてつながった身体の奥から脳髄へと、それまで味わったこともない恐ろしいほどの愉悦を与えられる。
「……は……あっ…あっ……!!」
 堪え切れず断続的に漏れる声は甘くかすれて、唇を閉ざすこともできない。
「佐々木さん……」
 まさしく女の側の態勢だと目は状況を知らせるものの、頑丈で大きなトモの身体に抱き込まれると、佐々木は身体が蕩けてしまいそうな情動に震えて男の背中にしがみついた。
 ……こんなん、俺やない………
「……ダメだ……佐々木さん……何でそう……俺を」
 トモは佐々木の唇を塞ぎ、丹念に口腔を犯す。
 佐々木の頭の中が朦朧となり始めた頃、しばしの間佐々木の中で収まっていたものが再び体積を増し、トモはまた動き始める。
「……ん……あっ…あ……」
 いいように喘がされ、例えようのない甘美な闇の底へと、今度は確かに自ずから落ちて行った。

 


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