途端、アレクセイがいきなりドアを開けたので、ロジァはぶつかって跳ね飛ばされたが、反射神経がいいロジァは停まっていた車を踏み台にしてスタンと地面に降りた。
「てめえ、何しやがる! 人を殺す気か?!」
怒鳴りつけたロジァはそこに腕組みをして睨み付けているアレクセイを認めて渋面を作る。
「その程度の攻撃に対応できないボスじゃないだろ?」
「なんだとお!? てめ、言うに事欠いて……」
カッカと頭に血が上り、さらに言いかけた時、いきなり怪我をしていない方の腕を引かれてロジァは車に押し込められた。
「…ってえ!! 怪我人なんだぞ!!」
アレクセイがロックし続けているため、ロジァがドアをガチャガチャやっているうちにアレクセイはエンジンをかけ、車はすぐに走り出した。
「怪我してるくせに、スケボーとかあり得ない!」
アレクセイは静かに憤った。
「誰がガードしろって言ったよ!」
喚くロジァを無視して、アレクセイはハンドルを切る。
「ヒューのこと、知ってたのか?」
ややあってアレクセイは口を開いた。
ロジァは話が思わぬ方向へ飛んでわずかに怯む。
「…前に、ちょっとしたギャングとやりあったことがあって」
だがロジァはアレクセイの問いに答えるようにポツリポツリと話しだした。
「そん時、銃の扱いとか訓練受けたことがあるって思った。コンバットシューティングってやつ。それからも時々、観察してた。あいつのブーツにアンクルホルスターが仕込まれてることも分かってどういうやつかと。だが、どうやら俺を守ろうとしてるって分かったんで、どうせベッカーの差し金だろうと思ったのさ」
ロジァはフン、と鼻で笑う。
「それでこれからはどうするつもりだ?」
「別に、俺はかまわねーさ。いいやつだし、ポールにも言うつもりもねー」
案外、ロジァはあっけらかんとしている。
「騙されてたってのに、やけに寛容じゃないか。俺は徹底的に毛嫌いしたくせに」
そう言われると、ロジァはしばし言葉に詰まる。
「人間の問題だ!! あいつはいいやつなんだ」
「俺は悪党で?」
「あいつはベッカーの部下でも、俺達の仲間なんだよ!」
ロジァは声を張り上げた。
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