「おう、校外ゾク部か? うーん、つまりやな、いろんな学校のバイク好きが集ってたまにツーリングとか?」
「ツーリング部ですか?」
するとみんながげらげら笑う。
「素直な若者を欺いたらあかんがな」
三田村が言った。
「こいつ、関西ツーリング連盟のヘッドやってん」
「はあ」
「一見、どっかの何とか日本ツーリストみたいに聞こえよるけど、どっこい、暴やんや。結構でかいゾクのアタマやってんな」
途端、公一の目が点になる。
「んなモン、高校卒業と同時に卒業や。解体したよって、今はあれへんし」
「こっち流れてきて横須賀の同業者とつるんどったんちゃうんか?」
「お前、ヤバイやつみたいな言い方すんなや。まあ、それもみんな就職すると終わりやし」
「そもそも、よう就職でけたな?」
千雪が突っ込みを入れる。
「俺の場合は大学ん時のバイト先やからな」
「そうすか。俺、就活ちっともうまくいかないんで、先輩方のアドバイスもらおうと思ったんですけど」
公一が言った。
「それやったらあかんな。研二は実家やし、三田村も実家みたいなもんやんな。ちっとも手本になれへん。俺なんか大学の延長やし」
千雪が残念そうに言った。
「藤原、なんて言ってるんだ?」
京助が公一に尋ねた。
「とりあえず俺の好きなようにやってみろって。けど、どこにもひっかからないで、結局オヤジに弟子入りとかになりそう」
「お前、そんなこと言ったら、藤原に叩き出されるぞ? まあ、もし仮にどこもダメってことなら、やる気あれば、藤原の言った、執事の学校、行ってみるとかって手もあるし」
「え、ムリムリムリ! バトラーアカデミーっしょ? 俺、英語なんかちんぷんかんぷんだし、それに金かかりそう」
公一はため息を吐いた。
「だったらまず、英語をマスターしてからだな」
「ひええええ!」
大学四年の公一は、就活もしているようだが、何のかので家の手伝いをしている。
「ロンドンに留学なんて、ええなあ」
羨まし気に千雪が言った。
「千雪は海外、行ったのか?」
ふいに研二が優しい目を千雪に向けた。
「一年と二年の夏、原の伯父さんがみんなと一緒にパリとロンドン、連れてってくれはったくらいや」
途端に、小夜子と紫紀の結婚式のことが蘇った。
back next top Novels
にほんブログ村
いつもありがとうございます
