「わかってるわよ。帰ったらジムでエクササイズやるもん」
「来週早々、チョコレートのCF撮り、これは六本木のスタジオですが、車のCF撮りは沖縄です。それからF.トキタのコレクションが週末に入っています」
「わかってるわよ。今日くらい仕事のことは忘れて楽しみたいの!」
「もちろん、せっかくのオフですから。ただ、一応頭の隅に入れておいてください。何ごとも八分目が大事です」
「はいはい」
アスカはすましてコーヒーを飲んでいる秋山をちょっと睨んだ。
口を開かなければカッコいいのに、超クール。
「何、アスカさん、CM出るん? 何の?」
三田村が聞きつけて聞いてきた。
「まだ発表前ですから」
代わりに秋山が答えた。
「あ、そうですよね。なんか楽しみ。アスカさん、ドラマとか出たりせえへんの?」
「ちょこっとね、出たのもあるんだけど、今度、レギュラーで連ドラにって話もあって」
「すごいやん。うーん、ほんまに芸能人さんなんやなあ」
この発言に周りが笑う。
「芸能人に、さん付けはいらんやろ」
「ファンクラブもありますからよろしかったらどうぞ」
さり気なく秋山が宣伝する。
「ほんま? 絶対入りますわ」
三田村が気合を入れた。
「お前、こないだ、万里子さんのファンや言うてなかったか?」
「万里子さんは高校ん時からのマドンナや。アスカさんはこれからのマドンナや」
千雪に突っ込まれて、三田村はわけのわからない理屈を並べ立てる。
「コンサートとかやらへんの?」
「アホやな、アスカさんはモデルさんやで? 歌手やない」
「そうかて、俳優さんとかも曲出したりしはるやんか」
「音痴がひどいからな、アスカは」
京助がニヤニヤと口を挟む。
「うるさいわね! 京助こそカラオケ、がなりたてるばっかじゃない!」
「お、カラオケ、やりたい!」
佐久間が宣言した。
「おお、ええな。この辺にカラオケボックスとか、あります?」
辻が京助に聞いた。
「商店街に行けばあると思うが」
珍しく控えめに京助は言った。
「カラオケセット、倉庫にありましたよね?」
すると公一が京助に確認した。
途端京助は渋い顔をする。
back next top Novels
にほんブログ村
いつもありがとうございます
