「ちょ、脱がすな、寒いわ」
「さっさといちゃこらすりゃ温かくなるんだよ」
千雪の髪からふわりとシャンプーの匂いを嗅いだだけで限界にきていた京助は、千雪を裸に剥いてひとしきりキスを浴びせながら、その両膝を持ち上げると一気に中へと押し入った。
「イッた……! いきなり挿れんな! アホ!」
ローションの冷たさがリアルに生々しくて、一瞬羞恥を覚えた千雪は思わず京助の頭をはたく。
だがサカっている京助にはその程度虫に刺された程にも感じない。
このやろう! と思う千雪だが、京助がガシガシ揺さぶり始めると次第にそんなことを考える余裕もなくなってくる。
「……あっ…あ…! アホ…京……!」
唇を閉ざそうとしても濡れた声が零れ落ちる。
京助はしばらく千雪を喘がせるのを十分堪能して追い上げると、やがて自分もまたいきついた。
「………重い……! ちょ、もう抜け!…… アホ!」
千雪の上に覆いかぶさって息を整えている京助に腕を突っ張って引きはがそうとするが、京助は動こうとしない。
「うっせぇな………まだ一回しきゃやってねぇだろ……」
エロい視線でニヤと笑いながら、顔を上げた京助は千雪の唇に食らいつく。
やめろとか嫌だとかドアホとか、抗うと逆に京助が図に乗って一層サカるだろうことは千雪も経験上わかっているのだが、結局同じ轍を踏んで、しかも過敏になっている身体は勝手に反応しまくりで、京助は千雪が意識を手離すまで二度ならずコトに及んだ。
それでも明け方、肩が寒くてふと目を覚ました千雪は、しっかりと千雪を抱きしめたまま眠っている京助の胸に頭を摺り寄せる。
しょうがないわな………
一人やったら、今年の正月帰ってきてもすぐにとんぼ返りやったかしれん。
しょうがないか………
こうして今、京助がいてくれることにひどく安堵しているのを感じながら、千雪はまた瞼を閉じた。
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