サンタもたまには恋をする 6

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 プラグインにとって大事なクライアントである北国乳業の新製品のCFに、何やら上層部の方からクレームがついたらしい。
 北海道でのCFロケには河崎と藤堂が立ち会ったのだが、ここのところ河崎と三浦は、大手自動車会社、東京自動車の新車販売プロジェクトのために飛び回っていて動きが取れない。
 羽田に向かうタクシーの中で藤堂は仕方なくマミに謝罪ラインを入れたのだが、既読にもならず、携帯にも出なかった。
 一昨日の夜、札幌から帰るなり、花束とシュークリームを用意して、歩きながらマミの携帯を呼び出すと、ようやく彼女がつかまったのだが。
「はあ」
 未だ頭から離れないマミちゃんの声に、藤堂の口から出てくるのはため息ばかりだ。
「藤堂さん……」
 浩輔は気の毒そうに藤堂を見やる。
 今度ばかりは、サンタ藤堂の持参したプレゼントも功を奏することはなかったわけだった。
 そういえば、バラの花束とシュークリームは、通りがかりのガテンバイトの男にやってしまったのだと、藤堂は思い出した。
「おっさん、とか言いやがって」
「え、彼女にそんなこと言われたんですか?」
 藤堂の呟きを聞きつけて、浩輔が藤堂を振り返る。
「あ、いや、彼女じゃないんだが」
 あの男はひょっとするとかなり若かったのかもしれない。

 


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