サンタもたまには恋をする 65

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 朝になったらしく、厚ぼったいカーテンの向こうは明るそうだ。
 身体が鉛のように重い。
 酔ってはいたが、藤堂に抱きしめられてからの記憶はあった。
 不意にめちゃくちゃ乱れてしまった自分が思い出されると、恥ずかしさで身体の痛みなどどうでもよくなってしまう。
 悠が目覚めた時はもう藤堂は出かけていて、テーブルにはスクランブルエッグにサラダの朝食と、メモが添えられていた。
『からだがつらかったら、連絡をくれ。迎えに行くから』
 メモ書きを読んで、悠は唇を噛む。
 そうだよな、きっと藤堂は大人の優しさで、自分を甘やかしてくれただけなのだ。
 俺が酔って絡んだから。
 涙がこぼれてメモをぬらした。

 


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