「ハハ……せえけどあれの場合、浩輔ちゃんの描いた絵が受けたんやと思うわ。 今、浩輔ちゃんも何や、メチャ忙しそうにしてるし、助っ人頼むんは無理やろなあ」
「佐々木さん………」
弱気な発言をする佐々木は本当に疲れているらしいと、良太も慮る。
「浩輔ちゃん、今、ベリスキーにシャカリキになってて。あと、宝石店のプロジェクトが好評で、イベント関連請け負ってるしね~」
「邪魔はできひんな~」
藤堂までが佐々木に同調して、情けなさそうな発言をする。
世の中は甘くないとかいう言葉が良太の胸の内を去来する。
仕事はやはり甘くないのだ。
「まあなあ、ほんまは、俺も何か少し足りない気がしてたんやけどな~、あないはっきり指摘されるとは思わんかった」
「いやはや、宮下さん強し。佐々木さん、その何か少しって、何とかなりますか?」
ようやく二人とも現実に舞い戻ってきたようだ。
「せやね~、何とかせんとなあ。な、良太ちゃん、何かない?」
「俺に振りますか」
うーん、と良太もうなる。
こういう時、工藤なら即座にこれまでの経験値とか情報網とかの引き出しからヒントを出してくるんだろう。
「気いついたこととかない?」
「気づいたこと……ってほどじゃないですけど、しいていうなら」
「しいていうなら?」
「笑顔、笑い、ですかね、子供たちとかの」
企業のイメージCMだからメッセージ色は強くはないが、テーマの「鼓動―生きていること」はやはり未来へ続くことが大前提だろう。
「大人と子供、っていうかファミリー的なシーンはありましたが、未来へ続くのは子供たちだから………」
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