あの人、相手は良太みたいなのでもOKなのか。
まあ、良太は、それらしき男たちに狙われることが今までにも何度かあったが、それはたまたまだと思っていた。
ただ、良太が狙われやすいタイプなのかと、ゲイの友達にも聞いてみたことはあるが、「そうね、可愛い健気そうな子って可愛がってやりたいって人もいるかもだけど、主流からは外れてると思う」という答えがかえってきた。
「でも蓼食う虫も好き好きよ」
それに尽きるのかもしれないが、今度は宇都宮か?
秋山は画面いっぱいに、見るからに女好きな、女受けするイケメン俳優の顔を映し出して、うーん、と唸った。
東京駅に着いたのは三時近かった。
秋山はタクシーでアスカをマンションで降ろし、タクシーを待たせておいて、アスカの荷物を持って部屋まで送り届けると、乃木坂に向かった。
「秋山さん、お帰りなさい、お疲れ様です」
良太は自分のデスク周りだけ明かりをつけて、オフィスでパソコンに向かっていた。
「今日は休みじゃないのか。良太まで工藤さんのマネをすることないぞ」
「残っていた書類だけ、ちょっとやってただけですよ。今日は朝はぐうたらしてました。秋山さんこそ、ほとんどオフないんじゃないですか? 今日は移動だし」
良太はサーバーから入れたコーヒーを自分の分と秋山の分と持ってきて、カップを一つ秋山に渡した。
「まあでも、新幹線だから少しは休めるかと思ったんだけど、お嬢さんたちのおしゃべりで、隣の須永くんもうつらうつらしか寝られなかったみたいだよ」
「ひとみさんとアスカさん、ここんとこずっとドラマ共演続きですもんね」
「そうだよ、だからこそ、よくそんなに話があるなと思うわけさ」
良太は笑った。
「あ、スケジュールの確認でしたね、七月の。どうぞ」
良太は自分のパソコン画面に映し出されている青山プロダクション全体のスケジュール表を秋山に見せた。
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