「だってまだ具体的な話ってわけじゃないですよ? でも、人数はまだまだ足りないから、一緒にやりましょうよ」
「てことは、やっぱ、良太ちゃん、ここに越してくるってのが現実味を帯びてきたなあ」
宇都宮がにっこり笑う。
「ええ? そうですかあ?」
また須永とああだこうだ言い合いをはじめた良太を完全に酔っぱらってるわ、とひとみは見やった。
「うーん、でもさ、この子、T大受かっちゃってとか言ってるけど、要は何でもやらせれば、きっちりできるってことなのよね。何、考えちゃってるのか」
ひとみは宇都宮にぼそっと言った。
「でもさあ、良太ちゃんなんて、そこそこ可愛いし、それこそT大卒をくっつければ、いくらでも売り出せるよねぇ、それこそ、高広の手腕をもってすればさ。だってさ、プラグインのあの河崎と藤堂二人が目をつけて、坂口さんなんかもいいセンいってるって太鼓判押してんのよ? 本谷なんかよりずっと前にさ」
納得いかないといった顔のひとみに、宇都宮は頷いた。
「ふーん、そうだねぇ。良太ちゃんだったら、何かやらせてみたら、大化けすると思うけどね、俺も」
宇都宮はまだ何か言いたそうな顔をして、良太を見つめた。
目を覚ましたのは明け方だった。
カーテンの隙間から陽ざしが落ちていた。
「え……ここ、どこ、だっけ?」
良太は高い天井を見上げて口にした。
それからパッと身体を起こした。
見知らぬ部屋の大きなベッド。
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