それでも成績は常にトップクラス、しかも生徒会の仕事はきちんとこなし、全校生徒の信頼も厚い。
勝浩はそんな二人から目を離せなくなる。
生徒会に入ったのも、幸也がいるから。
そんな勝浩の心のうちなど、誰も知らないはず。
そう思っていたのに。
「勝浩、待てよ」
「七海」
「つい、調子に乗って、悪かった」
「そうだな」
すまなそうに頭をかく、この七海に見抜かれてしまった。
「でも、長谷川さん、お前のこと嫌ってあんなこというんじゃないよ、きっと」
七海ははっきり言ったわけではない。
けれど、態度の端々に、勝浩の心へのいたわりが見えて、それはそれで嬉しいけど嫌だ。
「あの人は昔からあんな人だよ。もう死ぬまで直らない」
「きつい~」
思わず七海が口にすると、勝浩はクスリと笑う。
そう、変ることはない、この関係。自分も、幸也も。
もう死ぬまで、きっと。
『三年生だからこそ』
西本の言った言葉が心の中でリフレインする。
そうだ、幸也は三年生で、春にはこの学園を出て行くのだ。
学園長の孫という立場上、幸也と一緒に帝大を受験したとしても、志央はこの学園の大学に進むだろう。
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