顔を上げると青い目がじっと勝浩を見下ろしている。
この青い目は曲者だ。
何だか何もかもお見通しという気がする。
「ん、だから、その、俺は、志央さんにチョコレートケーキ作る約束してるんだけど…」
勝浩はふふ、と笑う。
「いいんじゃない? バレンタインは愛するもの同士が愛を確かめ合う日なんだろ? チョコだのプレゼントだのを小道具にしてさ」
「ん、まあ、そう、なんだけど」
七海はきっと女の子でなくても、告ってもいいんだから、勝浩もそうすればいいのに、とでも言いたいのだろう。
そうだな、お前ならきっとそうするよな、七海。
俺はきっと、そうはしないだろう。
ケチなプライドだと、お前は言うかもしれないけど。
でも。
もう少し、見ていたい。一緒の時間を過ごしたい。
こんなにも想いが強くなっていたなんて、自分でも知らなかったよ。
あんな、どうしようもない人なのにさ。
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